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マイペース数学者のブログ

大阪在住数学者のブログです。どうしても、数学関連のことがメインになると思います。

数学

ブログにも書ける整数論的特異点論

最近書いていた新しい論文がひとまず完成したので、arXivにアップロードした。 https://arxiv.org/abs/1610.03593 論文タイトルはVojta's conjecture for singular varieties (特異代数多様体に対するVojtaの予想)。最近は、少なくとも数学では、論文を書…

京都で研究集会

先週(6月13日からの週)は月曜から金曜まで、京大の数理解析研究所で研究集会に参加してきた。研究集会の名前は「Non-commutative crepant resolutions, Ulrich modules and generalizations of the McKay correspondence」で、僕の興味に近い講演が多くて…

Euler Getterのプログラミングは終了

最近はJavaScriptでのプログラミングに関するエントリーが続きました。ここ最近も、Euler Getterのプログラミングをしてました。6角形の辺を、あるやり方で貼り合わせたら、向き付け不可能な種数3の曲面になるし、この曲面のオイラー数は-1(奇数!)なので…

クロネッカー代入

最近読んでいるBombieri-Gubler, Heights in Diophantine Geometryでクロネッカー代入(Kronecker substitution)という手法が出てきて、ちょっと面白いなと思ったので紹介します。この手法自体は、ディオファントス幾何とあまり関係ないと思う。 Kronecker su…

JavaScript & Mordell-Weilの勉強

帰国後にインターネット・プロバイダーに申し込んだのだけど、その工事が今日来て、ようやく我が家もネットに繋がった。4月からの子供の通園に向けて、自転車を買うなど、まだまだ新生活に向けた準備という感じの毎日を過ごしている。 数日前からJavaScript…

"Useful"

まえの投稿で書いたManin, "Mathematics as Metaphor"のエッセイをいくつか読んだ。これらから触発されて、何か気の利いたことでもブログに書きたいと思ったけど、情けないかな何も思い浮かばない。でも、ちょっと気に入った部分があったので引用する。Usefu…

Lang vs. Mordell-Siegel

来年度の大学院生向けの講義の内容を考えるために、文献を検索していたら面白い記事を見つけた。S. Lang, "Mordell’s review, Siegel’s letter to Mordell, diophantine geometry, and 20th century mathematics"今日初めてこれを見たけど、数論では有名だっ…

年明け。遅咲きの数学者について思う。

年が明け、今日は1月2日。Bures-sur-Yvetteの町は、肉屋とパン屋は開いているが、まだ人通りは少ない。研究所も静かだ。帰国まで、あと二ヶ月。来年度の準備に関する事務仕事(教科書選定、シラバス作成など)も増えてきて、帰国が迫っていることを実感させ…

日本語論文での人名の書き方に悩む

最近、日本語で概説論文を書いていたんだが、今日それがほぼ完成した。後は、何人かの関連分野の研究者に送って反応を見て提出しよう。内容は自分の研究分野、モチーフ積分のマッカイ対応への応用をまとめたもの。論文は大体英語で書くが、今回日本語で書い…

オルセー大学でハイキング

今朝は期せずしてハイキングをしてしまった。僕が滞在しているIHESの図書館は小さくて、蔵書が少ないので欲しい本がないことが多い。そこで、今朝は初めてオルセー大学(パリ南大学)の数学科の図書館に行くことにした。IHESとオルセー大学は近くて、歩いて…

パソコンから離れる

今日も数学研究のTIPS。大した話ではなくて、パソコンの前を離れる時間をちゃんとつくろうというはなし。(といいつつ、これを書きながらパソコンに向かっているわけだが。)仕事をしていると、どうしてもパソコンに向かう時間が長くなる。研究以外の仕事で…

間違ったアイデアの蓄積

ドイツ滞在もあと残すところ1週間ほど。長かったような、短かったような。小さい子を連れての海外滞在は少し大変ではあるけれど、その分楽しいことのたくさんある。何にしても研究面で充実していることは間違いない。フランスでもう半年、目一杯頑張らんと…

ドイツへ出発

気がつけば、ドイツへの出発がもう明日に迫っている。ボンのマックス・プランク研究所で半年、その後パリ郊外のIHESに移動してもう半年、修行してくる。約10年前にパリに1年行ったときからは、結婚して子供もできて環境がかなり違う。楽しみと不安の両方…

近況

早いもので、いつのまにか2014年が終わろうとしている。こうなると、担当講義の残り回数もあとわずかで、あっというまに期末テストやら指導する院生の修論発表やらがやってきて今年度が慌ただしく終わることになるだろう。論文を一つ書き上げてarXivに載…

溜まる論文

数ヶ月前にこのブログで、しばらく充電期間に入る(研究面での話)的なことを書いたのだけど、結局そうなっていない。8月に少し解析数論や数理論理学の入門書を読み始めたのだけど、9月の海外出張あたりから通常の研究モードになってしまい、さらに10月に授…

Grothendieck逝く

20世紀最大の数学者の一人Alexander Grothendieckが無くなったというニュースが昨日の朝飛び込んできた。彼は特に僕の専門分野でもある代数幾何・数論幾何に多大な貢献をした。1960年代(?)に彼は「スキーム」を中心とした独自の言語を用いて、代数幾何を…

mathoverflowで質問

mathoverflowというウェブサイトがある。数学の研究レベルの質問を書いたり、それに対する回答、コメントを書いたり出来る。数学者用のヤフー知恵袋みたいなものか。以前、アカウントを作って他人の質問に1,2度コメントを書いたきり、あまり利用していなか…

研究計画

科研費申請の季節だ。大学に所属する研究者は研究費を得るために申請書を書き、一定期間後に報告書を書く。これらの書類を書くことは、広い意味では研究活動だが、研究がしたくて研究者になった人のほとんどにとって本来やりたい仕事ではない。(しかし、こ…

オープンキャンパス終了、フィールズ賞決定

昨日は阪大理学部でオープンキャンパスがあった。最近は少子化もあり、大学側も学生を集める努力をしないといけないということで、どこの大学もオープンキャンパスをやっている。僕は今年の数学科イベントの運営を任されていたので、それが終わって肩の荷が…

ひと休み

毎日蝉の鳴き声が賑やかだ。期末テストが終わり、論文を最近書き終え、緊張が取れたためか疲れがどっと出てきた。成績を付ける精神的なストレスも大きい。学期末のこの時期は、毎度のことだけど、どう評価するべきか悩む。研究も一段落したので、今後の展開…

吉報

年度初めには悪い知らせが続いたが、良い知らせも続くものだ。研究費や海外への招待などの知らせが、この1,2週の間に続いた。これで、今後の研究生活がしばらくは順調に進みそうな気がする。研究の方では、最後の論文を書き上げてからは、少し違うことを…

Mathematicians: An Outer View of the Inner World

"Mathematicians: An Outer View of the Inner World", Mariana Cookこの本は、多くの数学者の写真と本人による短い文章がセットで載っている。大学の談話室に置いてあったのだが、気に入ったのでKindle版を買って読んでいる。文章は、主に生い立ちや、数学…

モチーフ計算しまくり

最近、野生商特異点の弦理論的モチーフを計算できる範囲が少し広がったので、ここのところ、その計算に没頭していた。特異点解消の判例を見つけるためには、弦理論的モチーフがある種の双対性を満たさないことが計算から分かれば良いのだが、いろんな例で計…

集中講義(分岐理論)終了

今週は自分が世話人を務める集中講義があり、月曜から金曜までみっちり分岐理論と呼ばれる数論幾何の分野を勉強した。自分の研究と関連していそうだと思い希望した集中講義だったので、とてもためになった。すぐに自分の研究に役立つというわけでは無いだろ…

次男誕生、学会講演、研究集会@阪大、論文仕上げ、などなど

前回の更新から今まで、いろいろのことがあった。まず、次男の誕生。予定より大分早く産まれた。ちょうど、いろいろな業務のないときに産まれてくれたので助かった。これは、長男の時もそうだった。お腹の中から、父親の仕事を気遣ってくれているのだろうか…

非線形作用のマッカイ対応

正標数の有限群作用を扱う場合は、非線形作用も攻略しなければ、完全な理論と言えないが、これまでの自分の研究では線形な場合だけを考えていた。それを非線形な場合に拡張する研究を再開した。以前考えていて、ある程度論文に書き始めていたけれど、いろい…

論文執筆&シェーバー新調

後期の講義が全て終わった。(まだ1つ残ってるけど、講義の準備は全部終わった、の間違いだった。)期末テストや修論指導などが残っているけれど、少し時間が出来たので、以前から内容は出来ていたけれで書いていなかったものを論文に書いた。論文の骨格は大…

数学研究は1人でする?みんなでする?

数学の研究は伝統的に1人ですることが主流だったし、多くの人もそのようなイメージを持っていると思う。机に向かって計算をしたり、1人で考え込んだり。科学研究全般では、複数人の研究者が共同で研究を行い論文を書くことがどんどん増えているようだ。特…