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マイペース数学者のブログ

大阪在住数学者のブログです。どうしても、数学関連のことがメインになると思います。

日本語論文での人名の書き方に悩む

仕事 数学
最近、日本語で概説論文を書いていたんだが、今日それがほぼ完成した。後は、何人かの関連分野の研究者に送って反応を見て提出しよう。内容は自分の研究分野、モチーフ積分のマッカイ対応への応用をまとめたもの。

論文は大体英語で書くが、今回日本語で書いて一番悩んだのが人名をどの文字種で書くか。ひらがなで書くことはほとんどないので、アルファベット、カタカナ、漢字(漢字圏の人の場合)から選ぶことになる。どれを選んでも、少し不自然だったり、統一性がなくなったりして悩ましい。

最終的に、日本人名は漢字、外国人名は数学用語として出てくるものはカタカナ(ガロア拡大など)、それ以外の論文を引用したり、業績に言及したりする場合はアルファベットを使うことにした(Galois [16] は群の概念を…など)。この方法だと、同じ名前がカタカナとアルファベットの両方で出てきて少し気持ち悪い。例えば「マッカイ対応はMcKayの観察に由来する」という具合。共同研究を引用するときにアルファベット、漢字交じりになる。「Wood-安田は…」という具合。それから、今回はそういう問題は起きなかったが、日系人など日本とそれ以外の国や地域の両方にルーツを持つ人の場合どうするのか、という問題も気になった。同じ問題は日本人の名前を漢字で書く限り起こる(外国人名も漢字で書かない限り)。これは、外来語はカタカナで書き区別するという、日本語の構造に基づく問題でもあり根が深い。

全てアルファベットにすれば一貫性はあるが、日本人の名前も全てアルファベットにするのは少し不自然に感じるし、数学の概念に出てくる名前までアルファベットにしたら、アルファベットだらけになって読みづらい。少しぐらいの不自然さや読みづらさは犠牲にしないといけないのだろうか。科学論文ならそれでも良さそうだが、もっと一般向けの記事だったりしたら、やっぱり違和感が強い。他の人の意見を聞いてみたい。