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マイペース数学者のブログ

大阪在住数学者のブログです。どうしても、数学関連のことがメインになると思います。

研究計画

仕事 数学
科研費申請の季節だ。大学に所属する研究者は研究費を得るために申請書を書き、一定期間後に報告書を書く。これらの書類を書くことは、広い意味では研究活動だが、研究がしたくて研究者になった人のほとんどにとって本来やりたい仕事ではない。(しかし、こういう仕事が得意な人はいる。)報告書はやったことを書けば良いので簡単だが、申請書が大変だ。

申請書には通常、研究計画を書かなければならない。いつ頃に、こんな研究を行い、いつまでにあんな成果を出すというようなことだ。しかし、研究なんて大体計画通りにいかない。1年ぐらい先ならある程度見通せるかもしれないが、数年先となると絶望的だ。数学という学問の特徴かもしれないし、僕の性向もあるかもしれない。一つの問題をずーっと考える数学者もいるけれど、僕はそこまで根気強くない。別のものに興味が移ってしまう。(しかし、特異点を扱うという点では変わっていない。今後も変わらないかは分からないが。)大体計画通りに進む研究なんて、計画時点で既に問題が解決しているようなもので、たいした研究じゃない、なんて思ってしまう。先が見通せないことに挑戦するのが真の学問であって、一寸先は闇なのが正しい状況だーっ、という思いも正直ある。

とは言っても、何も書かない訳にはいかないので、その時点で一番確率が高そうな研究の進展の仕方を想像して計画を一応立てる。まあ、こんな調子だから、去年、若手(A)(という科研費の種目)に申請して落ちたのかもしれない。審査結果を見たら計画性の所だけちょっと低かった。「計画」というから心理的に抵抗があるのであって、「ビジョン」ぐらいにしておいてくれれば柔軟性があって良い気がするが、どうだろう。ビジョンは必ずしも本人が達成しなくても、他の人(特に若い人)がしても良いってことにして。

僕が予想する理論「野生Deligne-Mumfordスタック上のモチーフ積分」は、大分完成への道筋はついていると考えているのだけど、技術的な細部を埋めてちゃんと数学の理論として完成させるにはかなりの時間と労力が必要そうだ。こういうのは僕よりも若い人がやった方が良いと思うんだけど、いまのところこのテーマに参入してくる人がいないので、自分でやるしか無いかなあ。優秀な博士課程の学生さんいかがですか?
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