マイペース数学者のブログ

大阪在住数学者のブログです。どうしても、数学関連のことがメインになると思います。

Grothendieck逝く

20世紀最大の数学者の一人Alexander Grothendieckが無くなったというニュースが昨日の朝飛び込んできた。彼は特に僕の専門分野でもある代数幾何・数論幾何に多大な貢献をした。1960年代(?)に彼は「スキーム」を中心とした独自の言語を用いて、代数幾何を変革した。その後、彼の理論・言語はすっかり定着し業界の標準になっている。僕なども学部4年生の時にスキーム理論をベースにした代数幾何の最も標準的な教科書と言われるHartshorneの本を読んで勉強した。また、Grothendieck自身(とDieudonne)による全部で8冊も有り結局未完のEGAも所々必要に応じて読んだ。Hartshorneの本は特に、初めて読んだ本格的な専門書で、かなり大変だったが、理解できない一文を一日中考えていたのは、今では良い思い出だ。

代数幾何でも研究内容によってはGrothendieckの理論はさほど必要ない場合もあるが、僕の場合はそれ無しにはやっていけない。例えば$p$進整数環$\mathbb{Z}_p$や体$k$上のベキ級数環$kt$などの離散付値環上で定義された代数多様体を使うのだが、それらはスキーム以前の言語では扱えない、もしくは非常に扱いづらいらしい。僕はスキームで育った世代なので、それ以前のZariskiやWeil流の代数幾何については、歴史としてしか知らないが。(MathJaxをこのブログでも使えるように設定したので、$\mathbb{Z}_p$などの記号・数式が書けるようになった。)

追記:この記事はまだ読んでいないがGrothendieckについて書いてある。Grothendieckについては、これまでに(特に学生時代)さんざん読んだが、久しぶりに読んでみるか。
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