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マイペース数学者のブログ

大阪在住数学者のブログです。どうしても、数学関連のことがメインになると思います。

Mathematicians: An Outer View of the Inner World

数学
"Mathematicians: An Outer View of the Inner World", Mariana Cook

この本は、多くの数学者の写真と本人による短い文章がセットで載っている。大学の談話室に置いてあったのだが、気に入ったのでKindle版を買って読んでいる。文章は、主に生い立ちや、数学を選んだ理由などが書いてあるけれど、これが面白い。数学哲学や研究のスタイルなどを語る人もいて、自分の共感できる意見を有名な数学者が言っているのを知って、「うんうん、そうだよな〜」などと思い、自分のやり方は間違ってなかったと確認している。自分に合う意見だけに注目しているので、あんまり公正では無いけれど、精神衛生には良いだろう。

共感した意見というのは、BorcherdsやMacPhersonの「なるべく人気の無い分野を選ぶ」という姿勢。自分も、ひねくれ者だからでもあるし、「早くしないと他人に業績を取られる」と心配しながら研究したくないからでもあるが、なるべく他の人が注意を向けていないテーマに取り組むようにしている。人気の分野のように、すぐに評価してくれる、そして一緒に議論できるコミュニティーが無く、ちょっと寂しいという欠点もあるけれど、長期的に見ればこの方法が良いはずだと自分に言い聞かせながらやっている。何にしろ、このやり方が性に合っているし、性に合わないやり方だと数学が嫌になってしまうかもしれない。数学を楽しめなくなったら数学者人生は終わりだ。

それから面白かったのは学校での数学教育に対するThurstonの次の言葉。
I now view many of these early lessons as anti-math: they actively tried to discourage indepedent thought.
アメリカだと自分で考えるのを重視しているのだと思っていたけど、どこの国も大して変わらないのかも。まあ、アメリカは広いし、これだけで判断するのは難しいけど。

まだ1/3ぐらいしか読んでないから、この先が楽しみ。この本を読み終わったら、次はこの間生協で買ったVillaniの本を読むぞ〜!